時不知鮭(トキシラズ)という鮭。
日本の川で生まれて、海で成長して戻ってくるのが秋鮭。
時不知鮭は生まれがロシア。ロシアの川で生まれ広い海で育ち、故郷に帰る途中、春から夏にかけ日本の近海を通る時に捕まることから、時を間違えた鮭という意味を込めてトキシラズ。この鮭は、これから産卵を迎える若い鮭で、海を泳ぎまわって蓄えた栄養で、丸々と脂がのっているのが特徴なのだそう。
そんな、時不知鮭を加工した商品がこちら。
原材料は、北海道産時不知鮭と塩のみ。
鮭は、天然の時不知鮭のみを使用。漁港のすぐ脇にある霧多布の加工場で、鮮度が良い鮭を切り身にし、切り身ごとに塩の量を調整しながら振り塩をして、遠赤外線にて加熱、丁寧にほぐして加工とのこと。
ザックリとほぐれた鮭を一口いただくと、さっぱりしつつも丸みのある鮭の本来の香り、全く生臭みが感じられず、噛みしめると口いっぱいに広がる魚の旨味。それでいて、しっかりと「あ、魚を食べてるな」と感じられる食感。
うまいものは際限なく食べる子供達が、瓶を抱えて食べる図が想像出来るほど。
鮭という素材と、素直に向き合える商品。
ところで、鮭フレークは、無添加・無着色の商品に出会うことがまずない。
この商品はそれだけではなく、通常は手間を省き塩水で味をつけるところを、一切れずつ振り塩をすることで、肉質と旨味と真摯に向き合って美味しさを追求し尽くした商品。
おそらく、ニガリの入った海塩を使っていると思われ、瓶に入っている間もマグネシウムの作用により鮭の旨味が引き出され、最高の状態で食卓に上がることを想定されているように感じられる。
「あるのは、一番美味しい鮭を一番美味しく食べることが出来る技術」と言い切る社長さん。
さらに、この商品は数々の苦難を乗り越えてきた商品。
東日本大震災で1メートル30センチの津波被害により、加工場の設備が壊滅したにもかかわらず、当初は国からも北海道からも支援が得られず、ファンドを立ち上げ支援者とともに一歩一歩再建されてきたそう。「何としてでも、立ち上がらねば!!」と数年前の社長さんのビデオを発見し、涙ちょぎれながら色々噛みしめる。。
社長さんの手は、長年鮭を捌いてきたために、指が変形してしまったんだそう。
職人の手。
鮭が、、とにかくウマイ。
この一言に尽きる商品。
株式会社ヤマジュウ
http://www.hamanakamaru.co.jp/
販売店:
エスカマーレ江古田店 http://www.escamare.co.jp/
CONVERSATION